【資金決済法】海外取引所の紹介(アフィリエイト)は違法?【勧誘の禁止】









こんにちは、JIN(ジン)です。

ツイッターでは「仮想通貨の海外取引所の紹介や勧誘は違法か否か」について、ブロガーさんを中心に話題になっています。

ブロガーでなくても、多くの人がバイナンスなどの海外取引所の紹介をしていますので、非常に気になるところです。

そこであらためて、「資金決済に関する法律」を読んでみました。

 

仮想通貨の海外取引所の紹介や勧誘は違法か

きっかけは仮想通貨界の重鎮・大石氏のツイッターの一言から。

ほかにも、こんなつぶやきが。

まさに衝撃的です。

仮想通貨のについて規定のある「資金決済に関する法律」を読んでみないと・・・ということで検索してみました。

 

資金決済に関する法律(改正資金決済法)
(平成二十一年法律第五十九号)
施行日:平成二十九年四月一日
最終更新:平成二十八年六月三日公布(平成二十八年法律第六十二号)改正
(引用:http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=421AC0000000059&openerCode=1#5))

 

条文を読む前に。

何条何項何号・・・とか出てきますが、簡単にいうと、

大分類(条) > 中分類(項) > 小分類(号) みたいなものです。アラビア数字(1、2・・・)が項、漢数字(一、ニ・・・)が号になります。

改正資金決済法は、2017年4月に施行されたばかりのいわゆる「仮想通貨法」と呼ばれる法律です。

条文そのものはちょっと難しいですがお付き合いください。

 

実際に仮想通貨法の条文を見てみた

まず、仮想通貨の定義から。

第二条5項
この法律において「仮想通貨」とは、次に掲げるものをいう。
一 物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
二 不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

仮想通貨=財産的価値ってことですね。

次に、「仮想通貨交換業」と「仮想通貨の交換等」の定義です。

第二条7項
この法律において「仮想通貨交換業」とは、次に掲げる行為のいずれかを業として行うことをいい、「仮想通貨の交換等」とは、第一号及び第二号に掲げる行為をいう。
一 仮想通貨の売買又は他の仮想通貨との交換
二 前号に掲げる行為の媒介、取次ぎ又は代理
三 その行う前二号に掲げる行為に関して、利用者の金銭又は仮想通貨の管理をすること。

業として行う」の判断については、金融庁の「事務ガイドライン」(http://www.fsa.go.jp/common/law/guide/kaisya/16.pdf)に掲載されています。

Ⅰ-1-2 仮想通貨交換業の該当性及び取り扱う仮想通貨の適切性の判断基準
(注1)
法第2条第7項に規定する「業として行うこと」とは、「対公衆性」のある行為で「反復継続性」をもって行うことをいうものと解されるが、具体的な行為が「対公衆性」や「反復継続性」を有するものであるか否かについては、個別事例ごとに実態に即して実質的に判断するべきである。

取引について不特定多数を相手にするかどうかや、1回限りでないかどうかを判断するとのこと。実際はケースバイケースってことですね。

 

次に、「仮想通貨交換業者」の定義です。

第二条8項 この法律において「仮想通貨交換業者」とは、第六十三条の二の登録を受けた者をいう。

第六十三条の二は、次のとおりです。

(仮想通貨交換業者の登録)
第六十三条の二 仮想通貨交換業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行ってはならない。

金融庁への登録が必要ということですね。

定義の最後は「外国仮想通貨交換業者」です。

わざわざ「仮想通貨交換業者」と別の項で規定しています。

第二条9項 
この法律において「外国仮想通貨交換業者」とは、この法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において第六十三条の二の登録と同種類の登録(当該登録に類する許可その他の行政処分を含む。)を受けて仮想通貨交換業を行う者をいう。

「この法律」っていうのは仮想通貨法のこと。外国で、日本で言う総理大臣相当の正式な登録を受けている者が「外国仮想通貨交換業者」ってことですね。

それで、冒頭の発言で問題になったのがコレです。

第六十三条の二十二
第六十三条の二の登録を受けていない外国仮想通貨交換業者は、国内にある者に対して、第二条第七項各号に掲げる行為の勧誘をしてはならない

難しいので変換します。

  • 内閣総理大臣の登録を受けてない外国仮想通貨交換業者の、
  • ①「仮想通貨の売買又は他の仮想通貨との交換」
  • ②「①の媒介、取次ぎ又は代理」
  • ③「①②に関して、利用者の金銭又は仮想通貨の管理をすること」
  • ①~③について、日本居住者への勧誘を禁止する。

 

ここで行為を禁止されているのは「外国仮想通貨交換業者」です。

定義を振り返ると、「外国仮想通貨交換業者」=外国の法令の規定により当該外国において第六十三条の二の登録と同種類の登録を受けて仮想通貨交換業を行う者でしたね。

日本の居住者に対して勧誘をしてはならないのは、外国で登録している「外国仮想通貨交換業者」です。

 

前出の「事務ガイドライン」(http://www.fsa.go.jp/common/law/guide/kaisya/16.pdf)にも記載があります。

Ⅱ-4-2 外国仮想通貨交換業者によるインターネット等を利用したクロスボーダー取引
外国仮想通貨交換業者がホームページ等に仮想通貨交換業に係る取引に関する広告等を掲載する行為については、原則として、「勧誘」行為に該当する。

クロスボーダー取引とは、国境を超えた取引のことです。ここでも対象は「外国仮想通貨交換業者」となっています。

また、アフィリエイトそのものも、上記の①~③どれにも該当しないと思われます。

参考:BUSINESS LAWYERS 仮想通貨をめぐる法的なポイント 第1回 資金決済法の改正に伴う「仮想通貨交換業」の規制とは(https://business.bengo4.com/category3/article162

 

以上のことから、「外国仮想通貨交換業者」ではない一般人が、ツイッターやブログで海外取引所を紹介することは法律にいう「勧誘」に該当しない(違法ではない)と考えることができます。

 

 

海外取引所も日本での登録が必要

しかし、資金決済法を読み込んでいると、別の項目が目に入りました。

第六十三条の二
 仮想通貨交換業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行ってはならない。

これはさきほど見たとおりですが、問題は次の条文です。

(登録の申請)
第六十三条の三 前条の登録を受けようとする者は、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した登録申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
一 商号及び住所
二 資本金の額
三 仮想通貨交換業に係る営業所の名称及び所在地
四 取締役及び監査役(監査等委員会設置会社にあっては取締役とし、指名委員会等設置会社にあっては取締役及び執行役とし、外国仮想通貨交換業者にあっては外国の法令上これらに相当する者とする。第六十三条の五第一項第十号において同じ。)の氏名
五 会計参与設置会社にあっては、会計参与の氏名又は名称
六 外国仮想通貨交換業者にあっては、国内における代表者の氏名
(略)
2 前項の登録申請書には、第六十三条の五第一項各号に該当しないことを誓約する書面、財務に関する書類、仮想通貨交換業を適正かつ確実に遂行する体制の整備に関する事項を記載した書類その他の内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

つまり、海外の取引所であっても日本での登録は必要ということです。

普通に読めば、海外取引所が日本で取引所を立ち上げる場合の規定だと思うのですが、現状において、日本語表記がある取引所(例えばバイナンスなど)が当局にどう判断されるのかが分かりません。(もちろん判例や前例もありません)

もし取引所自体が日本で違法と判断されるものであったなら、個人が海外取引所を紹介することは「勧誘」には当たらないとしても、問題があるといえます。

こんなつぶやきも見つけました。

 

海外取引所の紹介は一旦休止

私は、現状ではグレーゾーンと判断しました。

この資金決済法に限らず、法律というのは、当局が運用しやすいようにある程度弾力性を持たせてあります。

万が一にも、後出しで摘発されるわけにはいきませんので、当局の見解が出るまでは、海外取引所の紹介は一旦休止したいと思います。

本記事は、リスク回避を重点においた、あくまで個人的な解釈になります。誤りがあったらご指摘ください。専門家の見解もぜひ聞いてみたいです。

 

海外取引所の解説を再開しました(7月6日追記)

やはり何度考えても「外国仮想通貨交換業者」の行為を規制する資金決済法を、個人に当てはめるのは無理筋です。

シンプルに考えれば当然の話。

休止してから半年ほど情勢を見ていましたが、個人が規制されたり罰則を受けたりという情報は確認できていません。

そこで、海外取引所の解説を再開します。

もちろん、法律の改正や情勢の変化があった場合にはきちんと対応していきます。









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