次世代のPCモニターとして今、注目されているのが有機ELディスプレイ(OLED)です。
一般的な液晶ディスプレイと比べて、「発色」「応答速度」「コントラスト」に優れることから、徐々に人気を集めています。
大型テレビの世界では、有機ELディスプレイがすでに主流になりつつあります。
パソコン向けでも、2019年の後半あたりから、数社が高性能な製品を投入しています。
映像機器やパソコンに詳しい人ほど、気になるのではないでしょうか。
そこで、2020年1月現在入手可能な、パソコンに最適な有機ELディスプレイを調べてみました。
プロユースに最適! ASUS「ProArt PQ22UC」![]()
ProArt PQ22UCはASUSが発売している21.6型4K HDR OLEDモニターです。
価格は60万円(税別)。
国産JOLED社製のRGB印刷方式のOLEDを世界初で採用したモデルです。
色彩や映像のプロフェッショナルが愛用する「ProArt」シリーズの製品で、据え置き機としても、モバイルディスプレイとしても使えるユニークな製品です。
ProArt PQ22UCの基本的な性能
- DCI-P3色域を99%カバーする高精細な色再現性
- 驚くほど鮮やかでピュアな(高色純度)映像を実現
- 10bitの色深度、1,000,000:1のコントラストで、より深く美しい黒と明るく輝く白を表現
- 最高0.1msの高速応答で、ビデオや動きの速いアニメーションを際立った鮮明な映像で映し出す
その機能性については、専門家も太鼓判を押しています。
参考 ついに出た! 国産有機EL採用の“運べる”4Kディスプレイ。発色やHDR感は鮮烈だ!AV WatchPQ22UCのスペック
最新のDolby Visionにも対応しています。
- パネル:有機EL 21.5型ワイド(アンチグレア)
- 解像度:4K 3840 x 2160(アスペクト比16:9)
- コントラスト:1,000,000:1
- 表示階調:1024階調
- 表示色:約10億7374万色(10-bit対応)
- 輝度:330 カンデラ/m2(ピーク)・140カンデラ/m2 (標準)
- HDRフォーマット:HDR-10、HLG、Dolby Vision
- 応答速度(グレー→グレー):0.1ms
- 音声:なし
- 入力:USB Type-C x 2, Mirco HDMI
- 出力:なし
究極のゲーマー向けOLED! DELL「ALIENWARE AW5520QF」
「ALIENWARE AW5520QF」は、DELLの世界初の55インチOLEDゲーミング モニターです。
価格は約40万円。(最新価格はAmazonを確認してください)
4K解像度、実物に忠実なカラー、Alienware Legendインダストリアルデザインが特長です。
広大な表示領域、120 Hzのリフレッシュ レート、低入力レイテンシー仕様など正にゲーマー向けのOLED。
今回紹介した機種の中では一番、映像端子が充実しています。
AW5520QFの基本的な性能
- DCI-P3に98.5%対応する広色域で、ゲーマーとコンテンツ クリエーターのどちらにも最適
- 130,000:1の高コントラストで、臨場感あふれるゲームプレイが可能
- 4K解像度で高速な120 Hzのリフレッシュ レートを実現
- AMD Radeon™ FreeSync™により、画面のティアリングをなくしたシームレスな操作性
- 0.5msの画像更新時間により、高速レスポンスでゲームプレイが可能
AW5520QFのスペック
- パネル:有機EL 54.6型ワイド(グレア)
- 解像度:4K 3840 x 2160(アスペクト比16:9) (DisplayPort: 120 Hz, HDMI: 60 Hz)
- コントラスト:130,000:1
- 表示色:約10.7億色
- 輝度:400 カンデラ/m2
- HDRフォーマット:対応
- 応答速度:0.5ms
- 音声:内蔵スピーカー
- 入力:HDMI x 3、DisplayPort (1.4)、USB 3.0ダウンストリーム x 4(タイプA)
- 出力:ヘッドフォン端子、SPDIF端子、USB 3.0アップストリーム(タイプA)
エンタメ機としても有能! EIZO「FORIS NOVA」
FORIS NOVAは、2019年11月1日に発売されたEIZO初の21.6型OLEDです。
価格は38万5千円(税込)。
「書斎でじっくり上質な映像を楽しむ」というコンセプトで制作されました。
パソコンだけでなく、4K UHDブルーレイなどのエンターテインメント作品も楽しみたい人向けの製品です。
FORIS NOVAの基本的な性能
- JOLEDの「RGB印刷方式パネル」を採用
- 約10億7374万色の広色域
- グッドデザイン賞を受賞
- 放熱性に優れるアルミダイカスト製の筐体
- 10bitの色深度、1,000,000:1の高コントラスト
- 最高0.04msの超高速応答
実際に購入したときのレビューがこちらです。

専門家もFORIS NOVAを絶賛しています。
参考 EIZO初の有機ELモニター「FORIS NOVA」の、箱庭的映像美に魅了される。高感度な映像ファンはぜひこの世界を堪能すべきだ:麻倉怜士のいいもの研究所 レポート28Stereo Sound ONLINE
FORIS NOVAのスペック
階調と色表示がとても優れています。
- パネル:有機EL 21.6型(アンチグレア)
- 解像度:4K 3840 x 2160(アスペクト比16:9)
- コントラスト:1,000,000:1
- 表示階調:1024階調
- 表示色:約10億7374万色(10-bit対応)
- 輝度:330 カンデラ/m2(ピーク)・132 カンデラ/m2 (標準)
- HDRフォーマット:HDR10、HLG
- 応答速度 (標準値):0.04 ms (黒→白→黒)
- 音声:内蔵スピーカー1.0 W + 1.0 W
- 入力:HDMI x 2 (Deep Color, HDCP 2.2 / 1.4)
- 出力:ラインアウト (ステレオミニジャック), ヘッドホン端子 (ステレオミニジャック)
まとめ:「何を優先するか」で機種を決めよう
プロユース機からエンタメ機まで、今回紹介した3機種は、どれもユニークな製品です。
価格は、FORIS NOVA(35万円)>AW5520QF(40万円)>PQ22UC(60万円)で、いずれも高額。
何を優先するかで機種を選びましょう。
- 価格重視→FORIS NOVA
- 画面の大きさ重視→AW5520QF
- 発色重視→PQ22UC
- 持ち運び可→PQ22UC
- 接続端子の多さ→AW5520QF
- 国内メーカー重視→FORIS NOVA
- RGB印刷パネル→FORIS NOVA、PQ22UC
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